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2006年12月31日日曜日

AWARDS 2006

去る07年1月6日、06年中に鑑賞した予告篇を好き勝手に振り返り、その年のベストトレイラーについて語り尽くそうという趣旨の内輪食事会「ラブトレアワード」を開催いたしました。年間を通じて鑑賞したトレイラーの本数は180本。

それぞれ最高評価をつけた作品こそ5本づつ程度でしたが、続編よりも新規の作品に光るモノが沢山見られた充実の一年だったように思われます。ということで選考内容は下記の通り。(WEB編集の都合により、アップ日時は06年末となっております。)



トレイラー全体というより、自分の取り上げたトレイラーに偏りが見えて、それがおもしろい結果になってますね。ホラー、コメディ、SFが多く、逆にドラマや外国語作品は非常に少ない。この発見をおもしろく感じました。

トレイラーとしては、「お!」と思わせるものは、やっぱり「地肩」が強いのか、本編もそれなりに好成績を残したりおもしろい作品になっている気がします。その傾向が見い出せただけでも一年やった甲斐がありました。(初め「?」と思って、本編がよかったのは「ミッション・インポッシブルIII」くらいです)。

その他にはPan's labyrinthは予告編としてもよくできてますが、内容による不思議さからくる評価の高さかと思うので(まあ、それをいうとなんでもそうなんですが・・・)、特にアワード受賞作とはしませんでした。最後に個人賞として以下のタイトルをチョイスいしました。

【アメリカ人にしかわからない賞】Bee movie

CGアニメ映画なのに予告は声を当てている俳優による日本の体当たりバラエティみたいなトレイラーにしているのはいい発想です。ただ、主演がサイフェルドという日本では全く無名な超有名コメディアンなので、公開されないし、そのとぼけた彼のおもしろさは10分の1もわからないのが惜しい。

【B級映画賞】The Marine

見るからに80年代のB-アクションとわかる予告編で妙に気に入ったもの。というか、どちらかというと、僕よりZIMさんがえらく気に入ってましたね。B級臭さはいまや狙ってやる人がいますが、これは狙わずに結果そうなっちゃっているアナクロニズムに、製作者の「読めてなさぶり」まで垣間見えていいなぁと。

【予告編としては成功賞】Flight Plan

もう一つ、Ultra Violetがありますが、こちらはある程度失敗が読めました(笑)。こちらは2006年度当初の一番の期待作だったんですけど、予告編を見るたびに怪しさを感じ、結果非常につらい映画とわかりました。ただ、予告編としては、映画への期待を異常に高めてくれたという点では、一番の成功といえると思います。

【暑苦しい賞】300

ZIMさんは見たくなったと言ってますが、なんかものすごい力みを感じる予告編です。どうも本編もそうなんでしょうが、もう暗めでムキムキな感じが暑苦しい。作品の評価と別に、単純に何度も見たくないものになってます。

【うんざり賞】
ホラー映画ばかり8本同時にあがったとき。どれもいまいちで途中からうんざりしました。今年はこんなところですねー。




トレイラーの新機軸かと。歌だけでひっぱるって。ただコレが実は、ちゃんと内容を一番表しているトレイラーにもなっているというのが見事。以下の二つはちょっと別格的なところがあるので、実質06年の最優秀はコレといってもいいですね。



ドキドキワクワクの真骨頂を見せてくれてます。とにかくいかがわしい映画のその「いかがわしさ」を前面に出してくれてますよね。タランティーノが予告編まで作っているのかわかりませんが、この怪しい映画というものを本当によくわかって作っていると感じました。




文句なしでしょう。情報の出し方、映像の見せ方、どきどきさせる音楽など完璧。しかもまだメインとなるベノムは出し惜しんでます。トレイラーはこうあるべきという模範だと思います。多分にスパイダーマンへの愛があってのこの賞ではありますが。







私の視点からですとやっぱりトレイラーミュージックの変化が一番大きなポイントでした。ここまでスタジオライブラリー曲が増加して既存の映画サントラが使われなくなるとは。結果としてライブラリー音源の方が力をつけすぎて、実際に劇場で作品を見た時に楽曲のインパクトが足りず、モヤモヤが生じるというのはハッタリ上等、売り逃げご免のトレイラー世界であっても少々行き過ぎなのではないかと感じました。

まあ今のこの状況は決して正しいバランスではないですので、そんなに遠くない未来にさらに大きな転回点を迎えるような気はしています。

ベスト3のチョイスは難しかったです。迷いに迷った結果、なんと「スパイダーマン3」が次点となってしまいました。トップに据えても全く問題ない内容でしたが、今年は勢いのある新規タイトルが多かったため、続編として完璧を極めたスパイディーですら次点とせざるをえませんでした。心情的には1〜4位は全て同率1位で、いずれも甲乙つけがたい素晴らしいものでした。そういう意味では豊作の年と言えるでしょう。

個人賞は以下の通り。


●ベスト続編
Mii:III

●ベストインプレッション
300

●ベストトレイラーミュージック(ライブラリ系)
The Revelation X-ray Dog (for pan's labyrinth)

●ベストトレイラーミュージック(オリジナルスコア)
Grindhouse Main Titles (for Grindhouse)






やはりコレでしょう。

他の2作品もいずれも輝いていましたが、コレだけはちょっと輝きの具合が微妙に違って見えました。あくまで独創的。しかも内容が伝わる。さらに短い尺の中であってもガッツリ魅せる。映画自体も既存のフォーマットに縛られない意欲作でしたが、その製作陣の気概をしっかり受け継いで完璧にアピールしたあたりが評価の理由です。素晴らしい。感動。




とにかく「らしさ」一本で勝負してきた映画の魅力全開のトレーラー。もう画面の端々から「俺たちの映画はこうだ!」という自負が感じられますよねえ。馬鹿騒ぎとは一線を画するこのハッチャケ具合はそうそう出せるものじゃありません。

個々のアイディアも馬鹿らしいと一笑に付すにはあまりに独創的で、しかもそれを映画の演出力で最大の武器に転化しちゃうんですから。ホントに彼らのバイタリティは凄まじい。映像に完璧にマッチした音楽を自ら作りあげてくる姿勢も天晴。グレイト。





もう見た瞬間からグワーッと異世界に引き込んできてくれたのがコレ。映画館で初見だったなら鳥肌ものでしたでしょう。

これだけ独創的で、しかも美しく魅惑的なファンタジー映画なんてもうとっくに死に絶えたものとばかり思っておりましたが、その思い込みを粉々に打ち砕いてくれたことに深く感謝。80年代ファンタジーへの想いも私の単なる懐古趣味ではないということがよく判りました。

X-ray dogの音楽もこれ以上なく世界観にマッチしており、これも本トレイラーの評価をググッと押し上げた一因となりました。06年のベストトレイラーミュージックと言えるでしょう。


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